子供の老後資産形成の裏技?iDeCoのメリットを最大限活用する方法

投資信託
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(この記事はYouTubeにアップした動画の書き起こしです)

こんにちはかおるです。この前、お子さんの資産形成について、興味深いコメントがあったので紹介します。iDeCoの動画に対してのコメントで、「子供が大学に入って第1号被保険者になったら、イデコの掛金満額を2年間資金投入しようと思ってます。7%で運用できたら、40年後に2千万円になるので。子供には老後の心配を減らして今を生きて欲しいなと。(過保護かもしれませんが)」というものです。子供がいないのでまったく考えたこともなかったんですけど、すごくおもしろいiDeCoの使い方だと思ったので、紹介していきます。

iDeCoとは?メリット・デメリット

まずiDeCoについて軽く説明した後に、コメントにあった方法で実際に運用したらどうなるのか、シミュレーションして、最後に気になる点をまとめていきます。まずiDeCoというのは個人型確定拠出年金というもので、自分で積み立てて運用する年金です。普通の積立投資にはないメリットが2つあって、1つは掛け金が全額所得控除になることで、もう1つは運用益が非課税になることです。簡単に言うと税金が安くなってお得ですよっていう話ですね。ただデメリットもいくつかあって、1つは基本的に60歳まで入れたお金は引き出すことができないことで、もう1つはお金を受け取るときに課税対象になることです。「メリットが税金が安くなることで、デメリットは受け取るときに課税されることっておかしくない?」と思いますよね。iDeCoの仕組みは少しややこしくて、出口で課税対象になるんですけど、退職所得控除という大きな控除を使うことで、税金をゼロだったり、通常よりかなり少なくすることができるんです。出口については後のシミュレーションで詳しくお話していきます。

今回の方法を簡単に検証

ではiDeCoのことが少しわかったところで、改めて最初のコメントを見てみましょう。「子供が大学に入って第1号被保険者になったら」ということですけど、「第1号被保険者」というのは20歳以上60歳未満の自営業者とか学生とか無職の人のことです。厚生年金のある会社に勤めている人とか公務員は第2号被保険者で、第2号被保険者の配偶者は第3号被保険者といいます。iDeCoは保険者の種類によって毎月の掛金の上限が違っていて、第1号被保険者は6万8,000円、第2号被保険者は2万3,000円と結構大きな差があります。浪人とかをしていない場合は大学2年生のときに20歳になるので、大学卒業後に会社員として働き始めると仮定すると、2年間くらいは第1号被保険者として、毎月6万8,000円をiDeCoで拠出できるわけです。このコメントをくれた方は、子供が大学に入って20歳になったら、親の自分がiDeCoの拠出を約2年間してあげようと思っているということです。そしてそれが年率7%で運用できれば子供が60歳になった時、2,000万円になるので、老後のお金の心配が少し減るだろうと思っているんですね。子供の老後の心配までしてあげる、なんて素晴らしい親なんでしょう。でもそれにしても、毎月6万8,000円を2年間積み立てるだけでは、元本はたったの163万2,000円です。本当にこれが年率7%で2,000万円になるんでしょうか?確認してみましょう。三菱UFJ国際投信のつみたてシミュレーションを使います。リンクは概要欄に貼っておきますので、数字を変えて試したい人は活用して下さい。まず年率7%で毎月6万8,000円を2年間積み立てた場合、174万円くらいになります。実際は誕生月によっては2年以上積み立てることができますけど、今回のシミュレーションはすべてちょうど2年としておきます。そしてこの174万円をこれ以上追加投資することなく、年率7%で残りの38年間運用できれば、資産は2,470万円にまで膨れ上がります。すごいですね。もちろん年率7%の仮定が少し高いと思う方もいるかもしれないですけど、そこは本題ではありません。この方法のおもしろいところは、これだけの長い期間の運用を税制優遇のあるiDeCoでできることと、そして第1号被保険者で上限が多い2年間を、最大限に利用して投資をするという破壊力です。例えば長期運用において優秀な制度であるつみたてNISAでも、ある年に投資をした分の非課税期間は20年間が最長です。40年後に税制優遇が受けられるのがどれだけすごいかわかりますね。そして長期でインデックス投資をしている人は、「つみたてNISAとかiDeCoとか税制優遇のある口座の上限額がもっと高かったらいいのにな」って思っている人も多いんじゃないでしょうか?つみたてNISAは毎月3万3,333円、iDeCoは会社員だと毎月2万3,000円しか拠出できません。学生のうちに6万8,000円拠出して貰えていたらと想像すると、もうあとから元本を返しても良いくらい嬉しいですよね。

出口を含めて検証

ただiDeCoは最初に言った通り、出口で課税されることがあります。まあ今の税制では「iDeCoを使わなかったほうが税金が安く済んでた~」ってなることはあんまりないんですけど、一応シミュレーションしていきましょう。とりあえず大学2年間で毎月6万8,000円を積み立てた分は、2,470万円くらいになることがわかりました。残りの38年間はiDeCoの最低額である5,000円ずつ、お子さんが積み立てていたとします。お子さんが積み立てをするシミュレーションにしているのは、受取時に税金を安くしてくれる退職所得控除の計算に、積み立てた年数が関係してくるからです。この場合、社会人になってからの積み立ての分は1,130万円くらいになるので、iDeCoのお金は合計で3,600万円くらいになります。で、この3,600万円を受け取るときにどのような形で税金がかかるのかというと、iDeCoの受取金は税制上、退職所得に該当します。課税される退職所得金額の計算方法は(収入金額 - 退職所得控除額) × 1/2という計算式になります。収入金額というのは受け取るお金なので3,600万円です。3,600万円にそのまま税金がかかるんじゃなくて、退職所得控除額を差し引いて、さらに2分の1にした金額に税金がかかるから安くなるんですね。その差し引く退職所得控除額というのは別で計算が必要で、勤続年数によって計算式が変わってきます。勤続年数というのは会社の退職金の場合の話なので、iDeCoの場合は勤続年数を積立年数と置き換えて下さい。今回の例では20歳から60歳まで40年間、積み立てているので、下の式になって、800万円+70万円×(40-20)で2,200万円が退職所得控除額になります。余談ですけど計算式を見ると分かる通り、20年以下の場合は年数に40万円をかけた金額が退職所得控除額になって、20年を超えた分は超えた年数分×70万円にパワーアップする感じです。で、退職所得控除額の2,200万円を当てはめて課税退職所得金額を計算すると、(3,600万円-2,200万円)×1/2で700万円になります。で、この700万円に対して所得税と住民税がかかってくるので、計算していきましょう。まずは所得税です。今回は課税退職所得金額が700万円なので、695万円~900万円の計算式を使います。(700万円×23%-63万6,000円)×102.1%で、99万4,454円が所得税になります。住民税は簡単で、課税退職所得金額の10%なので70万円です。ということで、この例でiDeCoを受け取るときに支払う税金は170万円くらいになります。170万円っていうとかなり多く感じますけど、この例は年平均7%運用でかなり利益が出ているので、もし同じ金額を課税口座で運用していて、20%の税金が取られると仮定すると、640万円もの税金が引かれていました。500万円近くお得に運用ができている計算になります。そしてこの計算には含まれていませんけど、iDeCoには拠出金額を全額所得控除にできるというメリットがあります。まあこの例では5,000円しか拠出していないので、そこまで大きな金額にはならないと思いますけど、何十万円かはさらにお得になっているはずです。積立時に所得控除でお得になる金額はお子さんの年収とかによって変わってくるので、今回は細かい計算はしません。

では次に、もしお子さんがすごくしっかりしていて、社会人になったあとにiDeCoの積立を毎月2万3,000円継続し続けたとしましょう。この場合はかなり受け取り金額が増えそうなので、iDeCoの税額が増えてしまいそうですね。計算過程は端折って結果だけを言うと、60歳でのiDeCoの受取金額が7,700万円、受取時に支払う税金が1,100万円くらいです。ちなみにもし同じ金額を課税口座で運用していた場合は、1,300万円くらいの税金が発生するので、iDeCoの方が200万円くらいお得です。しかもこのケースでは毎月2万3,000円を拠出しているので、100万円単位で積立時も税制優遇があると思います。まあさすがに金額が増えすぎるとお得度は下がってしまいますけど、逆にこれだけ運用がうまくいっている場合は、課税が増えても手元に残るお金も多いので、あんまり問題はなさそうですね。

ではもう少し年平均リターンを落として、全世界株とかでも現実的な4%で計算してみましょう。お子さんの積立が毎月5,000円の場合、60歳でのiDeCoの受取金額は1,300万円です。・・・・・・・年率4%になるとちょっと物足りなく感じちゃいますね。ただこの場合、退職所得控除の方が多くなるので、受取時に税金は発生しません。もし課税口座で運用していた場合は180万円もの税金を支払う必要があるのですごくお得です。

次に年平均リターン4%で、お子さんの積立が毎月2万3,000円だった場合です。60歳でのiDeCoの受取金額は3,200万円、課税額は110万円くらいになります。課税口座で同じ金額運用していた場合は400万円くらい引かれるので、iDeCoの方が300万円くらいお得です。

退職金を考慮に入れる

ただここまでのシミュレーションは会社の退職金を考慮に入れていませんでした。もしiDeCoと会社の退職金を同じ年に受け取った場合、退職所得は両方を合わせたものになります。iDeCoを先に受け取ってから15年以上経過してから会社の退職金を受け取る場合と、会社の退職金を受け取ってから5年以上経過してからiDeCoを受け取る場合は、それぞれ別々で計算されるんですけど、普通にサラリーマンが定年まで働いた場合は、そんなにうまいこと退職金のタイミングをコントロールするのは難しいですよね。しかも40年後とかにこのルールが使えるかもわかりません。

ということで一応さっきの4つの例で、退職金1,000万円を、iDeCoと同時に受け取ったとして、計算をしてみました。iDeCoを一括受け取りする場合、一番税制上不利になる、課税額が多くなる受け取り方です。退職金1,000万円をプラスしても基本的にはiDeCoの方がお得になっているんですけど、年平均リターン7%で毎月2万3,000円拠出した場合は、iDeCoで投資したほうが課税額が多くなってしまっています。ただこの場合でも、積立時の節税額を考慮すれば、まず間違いなくiDeCoのほうがお得にはなりそうです。「じゃあ退職金が2,000万円あったらどうなるんだ」とかいろいろ気になるかもしれませんけど、未来の年平均リターンとか、お子さんがいくらを何年積み立てるかでも大きく変わってくるので、ここでいろんなケースを計算してもあんまり意味はないかなと思います。

気になる点と大きなメリット

ではここからは気になった点とかをまとめていきます。まず子供が大学生のときはお金がかかるので、払ってあげるのが家計的に厳しいかもしれない。多分子育ての中でも一番お金が必要なのが大学時代なんじゃないでしょうか。授業料だけならまだ良いですけど、一人暮らしをする場合は仕送りも必要になるかもしれません。ただこの時期しかできない作戦でもあるので、貯蓄に余裕がある場合は、取り崩して、お子さんのiDeCoに積み立てるというのもありだとは思います。次に子供のiDeCoのお金を親が払うのは大丈夫なのか。これに関しては特に問題はないと思いますけど、iDeCoの口座と、引き落としの口座の名義は子供のものじゃないといけないはずです。じゃあ子供の口座に親がお金を入れて良いのかというと、贈与税は年間110万円以内ならかからないので、MAXの毎月6万8,000円を払っても問題ありません。次は商品は何にするか。iDeCoはスイッチングで銘柄を入れ替えることができるので、そこまで深く考えなくても良いかもしれないですけど、子供が完全に放置しても良いようにするなら、全世界株が無難だと思います。私は米国株中心に投資をしていますけど、さすがに40年後まで米国株が最強であり続けるかはわからないので、スイッチングしない前提なら全世界株をチョイスすると思います。次にiDeCoは税制が変わるリスクがある。iDeCoの動画では毎回言っていますけど、退職所得への課税とかが変わる可能性はあるので、実際のところ40年後にどうなっているかはまったく想像はできません。なので正直今日の動画で行ったシミュレーションはあんまり意味がなくて、とりあえず今の税制ならこんな感じだよっていうだけの話になります。ここはしっかり理解しておいて下さい。次にiDeCoは差押禁止財産というメリットがある。コメントにも書いてありましたけど、iDeCoは差押禁止財産なので破産しても守られます。・・・・・・・お子さんに何かあっても、老後資産を残してあげられるという意味では、すごく良い入れ物かもしれません。ということで、今日は子供の資産形成を助けてあげる1つのアイディアとして、iDeCoを使った方法を紹介しました。興味のある方は検討してみて下さい。このチャンネルでは節約とか投資とかお金に関するお話をいろいろとしています。一緒にお勉強してくださる方は他の動画も見ていって下さい。最後までご視聴して頂きありがとうございました。

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