低コストバランスファンドの先駆けとしてインデックス投資家なら誰でも知っている、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド。
毎月定額を積み立てている人も多いのではないでしょうか?私もその一人 σ(*・∀・)
ところが最近ではセゾン投信を解約したり、乗り換えようとする動きもちらほら見られるようになってきました。その理由として多いのが「セゾン投信はお金が増えない」と「セゾン投信はコスト(信託報酬)が高い」という2つ。
この記事ではセゾン投信と他の優良バランスファンドを比較しながら、本当に乗り換えがお得なのか、これから新しく投資を始めるならどのバランスファンドを選ぶのが良いのか、検証していきます。
※以前にセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの魅力を書いた記事があるので、今回の記事とあわせて読むと、より理解が深まるかと思います。
関連記事

セゾン投信は増えない?
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの設定来騰落率は42.37%(2018年4月27日時点)とかなりのハイアベレージ。リーマンショックを挟んでいることを考えても十分な成績だといえます。
それなのになぜセゾン投信は増えないと言われるのか、それは投資した時期によるものではないでしょうか。例えば過去3年間の騰落率を見ると3.49%(2018年4月27日時点)とあまり高くはありません。
この時期にセゾン投信への投資を始めた人は「うーん、あんまり増えないな」と思ってしまうかもしれませんね(*´∇`*)インデックスファンドへの投資によるリターンは長期的に見なければいけないので、当然少ない時期やマイナスになる時期もあります。
ではセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドのリターンは他のバランスファンドと比較してどうなのか、検証してみましょう。雑魚アクティブファンドと比べても仕方がないので、セゾン投信からの乗り換えとして検討対象となるであろう、世界経済インデックスファンドとeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)を相手にします。
商品名 | 5年トータルリターン(年率) | 標準偏差 | シャープレシオ |
---|---|---|---|
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド | 5.84% | 10.10 | 0.58 |
世界経済インデックスファンド | 4.88% | 10.28 | 0.47 |
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型) | 5.82% | 8.87 | 0.65 |
※データ取得は2018年6月9日。eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は2017年設定でデータが足りないので、同じ値動きのeMAXIS バランス(8資産均等型)のデータを使用。
トータルリターンではセゾン投信が1位。ただ値動きの安定度を示す標準偏差(数字が小さいほどリスクが少ない)と、収益の効率性を示すシャープレシオ(数字が大きいほど良い)はeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)がトップです。
もちろんデータを取る時期によって多少の順位変動はあると思いますが、他の人気バランスファンドと比較してもまったく引けを取らないリターンはあると言えます。
セゾン投信はコストが高い?
セゾン投信のセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの信託報酬率は0.68%(税込)。設定当初は低コストインデックスファンドの代表のような存在でしたが、今では普通くらい。
信世界経済インデックスファンドが0.54%(税込)、eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)が0.17%(税込)なので、託報酬率で比較すると割高感があります。特にeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)はめっちゃ安いしね。
ただ「信託報酬率が高い=コストが高い」という式が成り立つのは同じ指数に連動する商品だけ。これらのバランスファンドのようにそれぞれが別の値動きをする商品というのは内容で選ぶ必要があります。
リターンのデータはすでに信託報酬を引かれた数値になるので、コスパが良いのはセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドということになります。
セゾンと世界経済インデックスファンドとeMAXIS Slimバランスの違い
乗り換え先の投資信託を選ぶときは過去のリターンだけではなく、内容も見て決めなくてはいけません。
この記事では世界分散をしっかりと意識している低コストの人気バランスファンドということで、世界経済インデックスファンドとeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)と比較をしています。
それぞれの大きな違いは投資先クラスと資産配分。表にまとめてみてみたので見てみましょう♪
投資先 | セゾンバンガード | 世界経済IF | Slimバランス |
---|---|---|---|
日本株式 | 4% | 5% | 12.5% |
先進国株式 | 40% | 30% | 12.5% |
新興国株式 | 6% | 15% | 12.5% |
日本債券 | 6% | 5% | 12.5% |
先進国債券 | 44% | 30% | 12.5% |
新興国債券 | 0% | 15% | 12.5% |
日本REIT | 0% | 0% | 12.5% |
先進国REIT | 0% | 0% | 12.5% |
新興国REIT | 0% | 0% | 0% |
セゾンバンガードと世界経済IFは結構似ていて、株式と債券の比率が50:50。大きな違いは新興国の比率にあります。
特に債券に関してはセゾンバンガードは新興国を組み入れていません。考え方はそれぞれですが、債券に期待するのは値動きを安定させる守りの役割なので、リスクの大きい新興国を入れないことを私はプラスに捉えています。
また、株式に関しても世界経済IFの方が新興国の割合が大きくなっています。これらの割合の違いは両ファンドの資産配分の決定方法によって生じています。セゾンバンガードは各国の時価総額に応じて資産配分を決定、世界経済IF各国のGDPを基に資産配分を決めています。
この2つの内容に優劣はつけられませんが、今後の新興国の発展を予想するなら世界経済IF、そうでもないならセゾンバンガードという選択方法もありかも。
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)は名前の通り、REITも含めた8資産に均等に資産を配分しています。わかりやすくて良いですね(*´∇`*)
セゾンバンガードとの大きな違いは2つあります。わかりやすいのはREITが入っているので、株式と債券の比率が50:50のセゾンや世界経済IFと比較すると、少しリスクやリターンの期待値が上がること。
もう1つは資産配分が原則固定されているので、世界情勢が変わっても12.5%という比率は変わらないということです。セゾンバンガードや世界経済IFは時価総額やGDPに応じて、比率が定期的に見直され、変更があります。
こちらも考え方の好みの問題ですが、資産にREITが必要だと考えるならSlimバランス、不要ならセゾンバンガードという選択方法が一般的かなと思います。
結局どのバランスファンドがオススメなの?
私は現時点ではセゾン投信への積立を続けていますし、投資初心者の方にオススメを聞かれたらまず第一にセゾン投信を挙げます。
ただ世界経済インデックスファンドやeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)もとても良いファンド。特にeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)は他の類似ファンドを圧倒する低コストを目指し続けてくれる点は魅力的です。
ちなみにeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)はeMAXIS バランス(8資産均等型)という名前のよく似た商品があるので間違えないようにしましょう。
関連記事

でもどのバランスファンドを選んでも「セゾン投信はお金が増えない」とか「セゾン投信はコスト(信託報酬)が高い」という理由で乗り換えを考えている人には、あんまり満足できないと思います。そこまでリターンに大きな違いはなく、どれも現状で最高クラスのバランスファンドだから。
世界分散のバランスファンドではなく、まったくコンセプトの異なる商品に乗り換えるならありかもしれませんけどね(*’▽’)
※この記事を書いた後、セゾン投信にかなり似ていて低コストな「楽天インデックスバランスファンド(均等型)」が販売されました。比較記事はコチラ。
関連記事

以上、「セゾン投信は増えない!コストが高い!乗り換えだ!本当にそれで良いの?」でした。
まだ投資を始めていない方でセゾン投信で口座を開設したい方はコチラからどうぞ。
コメント