投資初心者の方に「私も資産運用を始めたいんだけど、何を買えば良いの?」と聞かれたとき、私はたいていバランス型のインデックスファンドをオススメしています。
口座を開設して積立設定をしてしまえば、投資信託1本で世界中の株式や債券に投資できるのが最大の魅力。
バランスファンドならリバランス(資産の再配分)も勝手にやってくれるので、何年間もほったらかしにしても大丈夫なんですよね。
昔はバランスファンドの代表ともいえるセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドをオススメすることが多かったのですが、今は楽天・インデックス・バランス・ファンドをオススメするようになりました。
ちなみにセゾン投信の魅力についてはこちらの記事で書いています。
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どちらも素晴らしい商品ですが、今回はセゾンバンガードと楽天インデックスバランスファンド(均等型)を比較しています。
「バランスファンドより株式や債券に投資するファンドを別々に買った方が良いのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、それはお金に対して手間や勉強時間を惜しまない人の場合だと私は思います。預金金利とかも調べない普通の人は、リバランスの手間がないバランスファンドがピッタリ。
一応バランスファンドをオススメした後に、「この商品とこの商品を買って年に一回割合を計算して買い増して資産配分を整えるやり方だと、0.1%くらいリターンが良くなって・・・」のように説明をしますが、ほぼ「難しそうだから1本でやる方法でいいや」となりますからね(*^^;)
楽天インデックスバランスファンドには3種類ある
楽天インデックスバランスファンドには3種類の商品があり、投資対象や連動する指数は共通です。
- 楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型) 愛称:楽天・バンガード・ファンド(バランス株式重視型)
- 楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型) 愛称:楽天・バンガード・ファンド(バランス均等型)
- 楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型) 愛称:楽天・バンガード・ファンド(バランス債券重視型)
資産 | 投資対象 | 連動する指数 |
---|---|---|
株式 | 全世界の株式 | FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス |
債券 | 投資適格債券 | ブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合インデックス |
異なるのは株式と債券の配分比率。株式重視型は70%と30%、均等型は50%と50%、債券重視型は30%と70%です。
また、信託報酬も株式重視型は0.2446%(税込)程度、均等型は0.2546%(税込)程度、債券重視型は:0.2646%(税込)程度と若干の違いがあります。
このうち今回の記事で比較するのは「均等型」の商品になります。セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドも株式と債券の配分比率が50:50で、楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)とほぼ同じようなコンセプトの商品だからです。
楽天インデックスバランスファンド(均等型)とセゾン投信の違い
楽天インデックスバランスファンド(均等型)とセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの違いを表にしてみました。どちらも世界中の株式と債券に分散投資するという基本方針は共通です。
楽天バランス(均等型) | セゾンバンガード | |
---|---|---|
設定日 | 2018年7月20 日 | 2006年6月12日 |
信託報酬 | 0.2546% | 0.68% ± 0.03% |
信託財産留保額 | なし | 0.1% |
取扱販売会社 | SBI証券、マネックス証券、楽天証券など | セゾン投信、ゆうちょ銀行 |
資産配分比率 | 株式50:債券50 | 株式50:債券50 |
為替ヘッジ | あり(債券部分のみ) | なし |
買付け手数料 | 無料(ノーロード) | 無料(ノーロード) |
純資産総額 | – | 1,600億円 |
資産配分比率が同じ上に、どちらのファンドも各国の時価総額加重平均でウェイトが決まっているため、正直運用の中身そのものには微々たる違いしかありません。
となるとまず気になるのがコストですが、この点では楽天インデックスバランスの圧勝。セゾンバンガードは販売開始当初は低コストの優良ファンドとしてその地位を確立しましたが、現在はもっと信託報酬の安いインデックスファンドがどんどん設立されています。
楽天インデックスバランスはヘッジコストなどがあるので実質コストは少し大きくなるかもしれませんが、信託報酬の差を埋めるほどではないと思います。
また、楽天インデックスバランスはSBI証券、楽天証券という、投資信託保有でポイントが貰える証券会社で購入すれば実質コストがさらに下がります。信託財産留保額がなしというのも嬉しいですね(*^^*)
それに対してセゾンバンガードの優位性は長年運用を続けてきた実績から生まれる信頼感ではないでしょうか。純資産総額1,600億円という数字は立派ですし、他社から多少低コストの商品が出たところで乗り換えない優良顧客の心をがっちり掴んでいます。
好みが分かれる点としては楽天バランスは債券に為替ヘッジがあること。基本的には為替ヘッジがある方がリスクは小さくなりますが、コストがかさむと言われています。個人の意見としては長期的には円安目線なので、為替ヘッジなしを好みますけどね。
楽天バランス(均等型)とセゾンバンガードはどっちがオススメ?
冒頭でも書いたとおり、私がオススメするのはどちらかといえば楽天インデックスバランスファンド(均等型)です。
先にも書いたコストの差がやっぱり大きいと感じるからです。同じ株式50:債券50の世界経済インデックスファンド(信託報酬0.54%)との違いならそこまでは気にならないんですけどね。
またセゾンバンガードは独立型の投信で、積立金額の変更や乗り換えなどがすぐにできないデメリットもあります。
基本的にはバランスファンドは投資初心者の方や、完全ほったらかし投資をする方にオススメの商品ですが、積立をしているうちに投資に興味を持つようになる場合も多いんですよね。
そのいった時に、「よし、債券はいらないのでeMAXIS Slim 先進国株式インデックスに乗り換えよう」とか思っても、セゾン投信の口座では買えないので、SBI証券や楽天証券の口座を開設することになります。
こういった理由からわりと最近では楽天インデックスバランスファンド(均等型)をオススメするようなりました。
その他のバランスファンドでオススメは?
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)もとても人気のあるバランスファンドです。信託報酬は0.1728%と驚異的な低コスト。
とはいえこちらは今回比較した2つとはまったくコンセプトの異なる商品。株式と債券だけではなく、REIT(不動産)も投資対象に含まれていますし、時価総額などではなく、各資産まったく同じ比率に(12.5%)に投資をします。
私は時価総額に応じた方がなんとなく良さそうな気がしている(気分の問題)のですが、過去の運用実績はセゾン投信と比べても引けを取りません。
セゾンバンガード、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)、世界経済インデックスファンドを比較した記事もあるので、よかったら読んでみて下さい。
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また、リスクは少し上がりますが、リターンを大きくしたい場合は均等型ではなく、楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)がオススメです。
特に20代、30代くらいの若い世代の場合は株価の暴落があったとしても、長期的には回復して大きなリターンになる可能性が高いですからね(*^^*)
株式50:債券50の比率はどちらかというと年配の方に向いているかも。
以上、「楽天インデックスバランスファンド(均等型)とセゾン投信を比較」でした。
セゾン投信での口座開設はコチラから。
楽天インデックスバランスファンド(均等型)は楽天証券かSBI証券がオススメです。
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