コンタンゴって何?原油先物CFD・ETF投資はロールオーバーコストに注意!

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WTI原油先物価格が18年ぶりに20ドルを割り込みました。2020年の始値が61ドルだったので3分の1以下にまで下落したことになります。

ボラティリティの高い商品を見ると一発当てようと思って、ついつい投資をしたくなっちゃう人も多いと思うんですけど、原油投資をするときは注意しなければいけないコストがあるんです。今回の記事では原油投資の初心者向けにロールオーバーコスト、コンタンゴのお話をしていきます。

ロールオーバーコスト、価格調整額とは何か

以前に「原油CFDで原油トレードする方法」っていう記事を投稿していて、その中でもコンタンゴについてもお話しているんですけど、その後ツイッターに質問が来ていたんですよね。

この記事ではちょっと簡単に説明しすぎていたかもしれないと思って、今回は買いポジションを持つ人にとって厄介なコンタンゴをデータを使って詳しく解説していきます。

※原油取引をするならGMOクリック証券のCFDが一番オススメなので、この記事ではGMOの画面とか数値とかを利用していきます。

まず原油のように原資産が「先物」のCFDの保有では、月に一回、価格調整額というものが発生します。これは一般的には買いポジションを保有していると支払い、売りポジションを保有していると受け取りになることが多いです。この仕組みを理解するためにGMOクリック証券のホームページの画像を見てみましょう。

先物取引には有効期限があるから長期で持ち続けることはできないんですけど、CFDでは長期保有ができるように有効期限が近くなった先物から、有効期限がまだ先の先物に乗り換えてるんですね。有効期限が近いものを期近、有効期限が先のものを期先っていって、期近から期先に乗り換えることをロールオーバーって言います。

で、一般的には期近の方が価格が安くて、期先の方が価格が高いんです。それはなんでかっていうと、原油は保管コストがかかるので、保管が長くなる商品ほどコスト分が上乗せされて高くなってしまうんですね。

で、期近より期先の方が価格が高い状態をコンタンゴ、日本語で順ザヤっていっていいます。逆に期近より期先の価格が安い状態をバックワーデーション、日本語で逆ザヤっていいます。逆ザヤは供給量が少なくなったときとかに一時的に発生することが多くて、基本的にはコンタンゴになる可能性の方が高いです。

で、ロールオーバーする時の価格差が価格調整額になります。コンタンゴの時は買いポジションでプラス、売りポジションでマイナスになって、バックワーデーションの時は買いポジションでマイナス、売りポジションでプラスになります。

で、こちらが過去に発生した価格調整額の履歴になるんですけど、月に一回ロールオーバーするので、必ず価格調整額が発生します。

ここまでの説明を聞いて、「なるほど、コンタンゴで買いポジションの時は月に一回、コスト分だけ原油価格が上がって、その分、価格調整額でマイナスになって調整してるんだな、ふむふむ。じゃあ上がったぶんと同じだけ引かれるんだから、別に損はしてないよな」って思う人もいるかもしれません。

それは間違いではなくて、例えば買いポジションを持っていて期近が20ドル、期先が22ドルでロールオーバーが発生すると、2ドル分の値上がり益が入る代わりに、2ドル分の価格調整額が支払いになるので、ロールオーバーそのもので損益が発生するわけではありません。ただ、価格調整額はチャートに表示されていないから、ついつい勘違いをしてしまいやすいんですね。

価格調整額の厄介なところ

例えば今、原油CFDを20ドルで買いポジションを持って1年後に2倍の40ドルに上がっていたとしますよね。1年で2倍っていうとかなり大きいリターンですけど、1年後だったら暴落の原因の一つになっている感染症も収まっているでしょうし、十分にありえる原油価格です。ただその時自分の投資金額が2倍になっているかっていうと、そうとは限らなくて、コンタンゴによるロールオーバーコストが発生して、リターンがかなり低くなってしまっている可能性が十分に考えられます。

短期的に利益を狙いに行く分には大きな差は出にくかったりするんですけど、投資期間が長くなればなるほど、ロールオーバーコストはじわじわと実際の原油価格とのリターンの差を広げていきます。その差をチャートで表したのがコチラですね。

GMOクリック証券の価格調整額の履歴を参照して、2011年12月から2020年の4月までのデータを元に作りました。青色の線がWTI原油先物の価格で、赤色の線が価格調整額分を考慮した原油価格になります。

赤色は買いポジションを保有していた場合のリターンが、なんとマイナスになってしまっているのがわかりますね。通常の原油価格はマイナスになるなんてことはありえないですけど、値下がりした損にくわえてロールオーバーコストの支払いを合わせると、投資した金額が完全に消えてしまう可能性も、計算上はあるということです。

通常の原油価格は26ドルくらいの位置にいるので、大きな差が開いていることがわかります。ここまで長期間だとちょっと差が開きすぎてピンとこないかもしれないので、2016年の4月から2016年の12月までの順ザヤだった期間を見てみましょう。

49ドルで買って、年末まで保有したとすると通常の原油先物価格は52ドルに上昇して、3ドルの利益が出ているような気がするかもしれないですけど、その間に支払っている価格調整額を差し引くと47ドルになっていて損失になっているんですね。

逆に言えば4月に49ドルで売っていた人は、通常の原油価格は52ドルに上がってしまっていますけど、価格調整額のプラス分で利益が出ています。ちょっとややこしいですけど、コンタンゴになる可能性が高い商品なので、長期になるとどんどん差が広がりやすくなることは、わかったんじゃないかなと思います。

なので原油先物価格のチャートを見て、「20ドルで買って25ドルに上がったら売ろう」とかって考えている人は、「ロールオーバーまでに25ドルになったら売ろう、ロールオーバーまでに25ドルになってない場合は、価格調整前に一旦決済しよう」みたいな感じで期限を決めておかないと、原油の減価でジワジワ苦しめられることになるかもしれません。

今回のロールオーバーとか19ドルから26ドルにジャンプしてますからね。20ドルで買いポジションを持っていた場合は、このジャンプによる損益は発生しなくても、ここからまた20ドルに下がったら、買った値段に戻っただけなのに6ドルの損失になって、「いや、なんでだよ」ってツッコみたくなっちゃうと思います。

ちなみにこれは別にCFDが悪いわけではありません。他に原油が取引できるETFの1699とかでも基本的には同じなので、商品先物はそういうものだと思って割り切るしかないです。

ETFと違ってCFDは自分の好きな倍率でレバレッジをかけることができるので、短期間でのキャピタルゲインを狙って、大きく稼げる可能性がある、魅力的な投資方法であることは間違いありません。ただ基本的には売りで保有する方が、気持ち的に投資しやすい商品だっていうことは、理解しておいたほうがいいかなと思います。

今日のお話をまとめると、原油先物CFD・ETFで投資する場合は、「買いポジションでコンタンゴによるロールオーバーコストが高確率で発生しますよ」「そのコストは長期になればなるほど原油先物チャートと実際のリターンの乖離を生み出しますよ」っていうお話でした。

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